HUAWEIの2in1モバイルパソコン「MateBook E」はSurfaceProのライバルとなる2in1モバイルパソコンです。この2機種をスペックと価格の両方から比較してみました。
HUAWEI MateBook EとSurfaceProのスペックを比較
まず最初にMateBook EとSurfaceProのスペックを比較してみましょう。
MateBook E | SurfacePro | |
サイズ | 194.1mm × 278.8mm × 6.9mm | 201.42mm x 292.10mm x 8.45mm |
重量 | 640g | 768g~782g |
ディスプレイ | 12インチIPS 解像度 2160 x 1440 | 12.3 インチ PixelSense ディスプレイ 解像度: 2736 x 1824 |
ストレージ | 128GB(m3) / 256GB(i5) | 128GB / 256GB / 512GB / 1TB |
メモリ | 4GB(m3) / 8GB(i5) | 4GB / 8GB / 16GB |
CPU | 第7世代 Core m3 / Core i5 | 第7世代 Core m3 / i5 / i7 |
ワイヤレス | WiFi: 802.11 a/b/g/n/ac Bluetooth 4.1 | Wi-Fi: 802.11 a/b/g/n/ac 互換 Bluetooth 4.1 |
外部端子 | USB-C x 1 ヘッドフォンジャック x 1 | フルサイズ USB 3.0 端子 microSD™ カード スロット 3.5mm ヘッドセット ジャック SurfaceConnect™ (充電、 Surface ドック用端子) Mini DisplayPort x 1 |
カメラ | 約500万画素 | Windows Hello 顔認証によるサインイン用カメラ (前面) 5.0MP フロント カメラ (1080p HD ビデオ対応) 8.0MP オートフォーカス付きリア カメラ (1080p HD ビデオ対応) |
キーボード | 付属 | 別売り |
バッテリー駆動時間 | 約9時間 | 最大13.5時間の動画再生が可能 |
価格 | 100,224円~130,050円 | 114,264円~341,064円 |
完全なタブレットで本体ヒンジなしのMateBookと本体にヒンジがあるSurfacePro
MateBookが12インチなのに対してSurfaceProが12.3インチと少しだけディスプレイサイズが大きくなっているというのもありますが、2機種のサイズを比較するとわずかにSurfaceProの方が大きく重くなっているのがわかります。
その理由の1つとしてMateBookは単体では自立しない完全なタブレットになっているので、本体側にヒンジ機構が搭載されていないということがあります。なのでMateBookを自立させるには付属のキーボードとセットで使う必要があります。
SurfaceProは本体側にスタンドが付いている分MateBookよりも重量で128g、厚さで1.55mmほど大きくなっていますが、キーボードを使わない時でもタブレットを自立させて使うことができます。この点に関してはユーザーの使い方次第では重要なポイントになるかもしれません。
ベースモデルに搭載されている「Core m3」の性能は?
両機ともに第7世代Core m3にメモリ4GB、ストレージはSSD128GBがベースモデルとなっています。
ベースモデルに搭載されている「Core m3」は2in1ノートパソコンに多く採用されていて、「Core i」CPUに比べて性能を維持しつつ消費電力を大幅に小さくした比較的新しいCPUです。
消費電力が小さいという事は発熱も少なくなります。そうなるとCPUファンを搭載する必要もなくなるしタブレットや薄型ノートパソコンではバッテリーを小さくすることができるようになります。まさにタブレットや2in1ノートパソコンにはベストマッチなCPUということになります。
しかし気になるのは実際の性能です。
そこでMateBook EとSurfaceProのベースモデルに搭載されている「Core m3」のスペックを、上位の「Core i5 / i7」や下位の「Celeron」とPassMarkのベンチマークの結果で比較してみました。
CPU | PassMarkスコア |
Celeron(Celeron-3865U) | 1600 |
Core m3(Core-M3-7Y30) | 3648 |
Core i5(Core-i5-7Y57) | 3706 |
Core i5(Core-i5-7300U) | 5143 |
Core i7(Core-i7-7500U) | 6163 |
「Core m3」のスコアは3648で、Core i5の省電力モデル(7Y57=CPUスコア3706)との差はわずか142となっています。また下位CPUのCeleronと比較すると2倍以上のCPUスペックとなっています。
このスコアを見るとCore m3搭載のベースモデルであっても、ネットや動画の閲覧、オフィスソフトの操作といったパソコンの基本操作であれば十分快適にこなせるということがわかります。
ただしSurfaceProの上位グレードに搭載されている「Core i5 / i7」と比較すると大きな差があるのも事実です。動画や写真の編集、またはアプリ開発といった高度な作業をする場合には「Core i5 / i7」の搭載された上位グレードを選択する方が長く快適に使えそうです。
MateBook EとSurfaceProを価格で比較する
MateBook EとSurfaceProの価格を比較してみましょう。
スペック | HUAWEI MateBook E | SurfacePro |
CPU:Core m3 / メモリ:4GB / SSD:128GB | 100,244円 | 114,264円 |
CPU:Core i5 / メモリ:4GB / SSD:128GB | - | 136,944円 |
CPU:Core i5 / メモリ:8GB / SSD:256GB | 130,050円 | 158,544円 |
CPU:Core i7 / メモリ:8GB / SSD:256GB | - | 206,064円 |
CPU:Core i7 / メモリ:16GB / SSD:512GB | - | 280,584円 |
CPU:Core i7 / メモリ:16GB / SSD:1TB | - | 341,064円 |
MateBook Eは2つのグレードのみの設定、SurfaceProは6つのグレード設定があります。
Core m3搭載モデルの価格差は約14,000円、Core i5搭載モデルの価格差は約28,500円となっています。ただしMateBook Eにはキーボードが標準でセットされているのに対してSurfaceProはタイプカバーが別売りオプションであることに注意が必要です。
SurfacePro純正タイプカバーの価格は20,952円となっていますので、キーボードの購入を前提とすればCore m3搭載モデルで約35,000円、Core i5搭載モデルで約49,500円の価格差となってしまいます。
SurfaceProにはマイクロソフト純正という強いブランド力がありますが、ほぼ同等のスペックでこれだけの価格差となることをどう捉えるかが選択のポイントになりそうです。
まとめ:ファーウェイMateBook EとマイクロソフトSurfaceProの選び方
コスパで比較するならキーボード付きのMateBook Eが有利!2in1ノートパソコンを検討するユーザーであればキーボードは絶対条件になるはずなので、キーボード別売りで約2万円の出費増となるSurfaceProはやはり割高感があります。
ただしMateBook EはCore m3とCore i5の2グレードしか設定がないので、それ以上のハイスペックを求める場合にはSurfacePro一択ということになります。
ライトユーザーでコスパの良い2in1ノートパソコンが欲しいならMateBook E、ゲーム・動画編集などハイスペックを求めるユーザー、またはマイクロソフト純正ブランドに惹かれるというユーザーはSurfaceProということになるのではないでしょうか。